こんにちは。
イキヅラヒツジです。今日は痔瘻の手術について、前日〜当日についての体験談をお伝えしたいと思います。
麻酔のこと、術中、術後の痛みのことなど、手術は気になることだらけ…。
私は医療がすごく苦手で、手術に対する恐怖が昔からずっとありました。
それこそ、中学生や高校生の頃は「俺もいつかは手術しなきゃいけなくなるのかな…怖ぇ…。」とか、今思えば考えても仕方のないようなことを考えていました。
このように実際に起きるかどうか、分かりようがないような不安を昔から抱きがちだった自分ですが、まさか人生初めての手術が痔とは当時の自分も流石に考えもしていなかったようです。
そんな怖がりな私が痔瘻の手術を受けてどうだっかを、安心できたこと、怖かったこと、痛かったことなるべく脚色なしで包み隠さずお届けできればと思います!
この先どうなるかわからない…という状態がきっと一番メンタルに来ると思うのです。
ですので、この記事でこの先のことを少しでも予習していただけたらと思います^^
そもそも本当に痔瘻だったのか?セカンドオピニオンを求めた話
以前まで見てもらっていた肛門科の病院では外痔核の診断を受けていた私ですが、あまりに治りが悪く、痔瘻かも…と言われてしまいました。
そこで、「もし痔瘻だったらここで手術してもらいたい」と思える病院を見つけ、お尻を見てもらうことにしました。
これまでの経緯と、痔瘻の疑いがあることを先生に話しすと
「う〜ん、どうでしょうね。確かに見分けがつきにくいことは多いですからね。ちょっと見てみましょうか。」とのこと。
以前の病院では肛門鏡検査と呼ばれる、筒状の何かを肛門に入れられる検査のみでしたが、ここでは指での触診もあるようでました。
肛門に指を入れられるって、まあまあ怖いじゃないですか?(もちろん今までそんな経験はなかった)
しかし、先生の指は驚くほど優しく、少しも痛みを感じませんでした。なんてテクニシャンなんだ。
これをきっかけに「やはり手術をお願いするならこの先生だな」と私は確信を持ったのでした。(謎の理屈)
迫り来る診断結果…。
先生が私の肛門に筒を入れたり、指を入れたりする時間がゆっくりと過ぎていきます。
「ふむふむ…」って感じでほぼ何も言わずに。
え、痔瘻なの?痔瘻じゃないの?この間は何なんだろう。期待していいやつなのかな?
「いいですよ。服を整えて、椅子に座ってください。」と先生。
何だか最終面接の結果待ちみたいなソワソワ感があります。
指やら筒を入れ込まれ、多少ダメージを受けたであろう尻を労りながら、ゆっくり椅子に座る私。
そして、先生が静かに話し始めます。
ヒツジさんのお尻内部には穴が空いています。痔 瘻 で 間 違 い な い で す ね。
いや、痔瘻なんかい。
どうせ痔瘻確定なんだったら指とか筒を入れてわかった時点で「あちゃ〜、痔瘻ですねこれ」みたいな感じでカジュアルに言ってくれた方が気持ち的にはラクだったのですが。変に間が空いたから期待しちゃった。最終面接に落ちた時のこと思い出しちゃった!
しかも、これだけではありません。
ヒツジさんは複雑痔瘻の可能性が高いです。
でた、複 雑 痔 瘻
え、複雑痔瘻…?
と、思わず思考停止してしまう私。
どうやら私の痔瘻は一直線ではなく、途中でカーブを描き進路変更してしまっているようです。
複雑痔瘻というと、膿が出る箇所が2箇所以上ある状態という認識だったのですが、カーブ描いちゃった状態でも複雑痔瘻になるようです。
単純痔瘻の場合は完治まで2〜3ヶ月程度とのことですが、複雑痔瘻の場合、3〜4ヶ月くらいかかるかも、、とのことです。
まじかー。
複雑痔瘻で手術決定!術式は?
こんな感じで、私の痔瘻が確定し、手術をすることにしました。術式については、手術当日に麻酔をしてじっくり診察しないとわからないそうですが、予想通り複雑痔瘻だった場合、肛門内部の1次口は切開解放術、カーブを描いてできてしまった2次口はくりぬき術で行うとのことでした。
合わせ技でやっていただけるのですね。複雑痔瘻でもできるだけ無理のない術式を選んでいただき、ありがたい限りです。
【意外な事実】痔瘻が判明してからの方がメンタル的にはマシだった
実は私がメンタル的に一番キツかったのは、以前の肛門科で「あなたはあな痔(痔瘻)かもしれませんよ」と宣言されて以降でした。
自分が痔瘻なのか、痔瘻じゃないのか分からない!…そんな不安定な状態がキツかったのだと思います。
セカンドオピニオンで診ていただき、痔瘻確定と分かってからは、覚悟を決め(というか諦めがつき)どういう準備をしなければならないのか等を考えるようになり、辛い状況であることは変わりませんが、前に進んでいる感覚を得られていました。
泣いても笑ってもワイは痔瘻。
このことから、もし皆さんも自分が痔瘻かもしれない、手術が必要かもしれない…と悩んだ場合は思い切って早めに病院で診てもらうことや、手術日を決めてしまうことをお勧めいたします!
手術後も痛みはそれなりに辛かったですが、手術しないといけないかも…とモヤモヤした時間を過ごす方がメンタル的な痛みでキツかった気がします。
手術日確定。術前検査や手術前日にやること 等
そんなこんなで色々と覚悟を決め、手術日の調整が済みました。
手術前に行った検査としては、血液検査、心電図検査、血圧検査などがありました。他の方の体験談を拝見すると、大腸検査をするケースもあるようでしたが、私がお世話になった病院ではありませんでした。私の診断結果から考えて不要としていただけかもしれませんか、なるべく患者さんに負担がかからないように配慮している病院なのかもしれない、と思いました。
大腸検査もなかなか苦痛な検査だそうですし、こういう配慮はありがたいですね。
もし自分が医者なら、患者さんが苦しくならないことよりも、自分の医療ミスが発生しないことを優先してしまうかもしれません。
大袈裟かもしれませんが、必要かもしれない検査をしないという選択ができるのはお医者さんとしてすごいなと思います。
地獄と噂の下剤も不要だった!これは嬉しい配慮
さらに、痔の手術にまつわる悪名高いイベントとして、下剤があります。
下剤はお尻から入れるタイプと、口から飲むタイプがあるようですが、これがなかなか苦痛だそうです。。
私は体験したことがないですが、これが一番キツかった と感想を述べている人もいました。
私が下剤として渡されたのはたった2錠の飲み薬のみ。
看護師さんに「この薬を手術前日の寝る前に飲んでください」と渡されたのですが、
「え、前日でいいんですか?寝てる間に漏れたりしません??」って思わず聞いてしまいました。
しかし「大丈夫ですよー」との答え。
帰宅して調べてみると私が渡された下剤というのはいわゆる緩下剤のような機能を持った薬でした。
えー!これでいいんだ!すごい!と驚きました。
実際に飲んでみましたが、翌朝に確かに下痢気味の便がいつもより多めに2ターンくらい出ました。
しかし苦しく感じることはなく、普通に「今日はいつもより便通がいいなあ」というくらいの感覚。
おそらく、大腸が空っぽになるほどの威力はなかったと思うんですが、これで手術可能のようです。
下剤による苦痛の配慮もされていることには驚き、ますますこの病院でお世話になれてよかったなあ、と感じました。
手術前日、当日の食事は?
食事に関しても私が想像しているよりはずっと緩い制限でした。
夜は何を食べてもOK。朝は「手術の3時間前までにしっかり食べてきてください!」とのこと。
それで大丈夫なんだ…すごい。これも医学の進歩なのか…?
お酒とか刺激物以外何食べても大丈夫ですよー!と言われたのですが、流石に怖かったので私は手術前日の晩と当日の朝は素うどんを食べました。
いよいよ手術当日
ついに手術当日が来てしまいました。
手術の数日前からビビりまくっていたので、ついに当日が来てしまった。うわあああ。という心情ではありましたが、実はこのタイミングで転職活動も行っており、内定いただいた会社の中からどの会社に身を置くかもかなり熟考していため、ある意味これで気が紛れていたりもしました。
脳内では
手術怖!
どこに入社しよ!
という思考が永遠にループしていました。
しかし、どんなことを考えていても、時は必ず進み、手術日は訪れるんですよね…。
病院についてからのことは、現実逃避思考がいき過ぎてしまい、もはや今ここにいるのが自分のようで自分ではないような感覚のまま、手術着に着替え、最後に血圧や心拍数など測られ、手に点滴を打っていただいたりなどしていました。
そしていよいよ手術台へ。
執刀する先生1人と、助手となる看護師が2名いらっしゃいました。
手術中にかける音楽ってお医者さんの気分が乗る音楽がチョイスされていることが多いみたいですが、今回の手術室では普通に岩盤浴とかで流れてそうなリラクゼーション系の曲が流れていました。多分患者への配慮でしょう。ありがたいことです。
腰椎麻酔は痛くない!
まずは麻酔です。腰をしっかり丸め、最初に表面麻酔。点滴に近い感じと表現する人が多いですが、チクっという感じと、骨に当たっているのかな?と思うようなドスッとした痛みがわずかにありました。ただ、全然痛くない部類だと思います。
その後、何回か深い注射を打っているっぽかったですが、表面の麻酔の効果なのか、打たれているかどうかほぼ分かりませんでした。
怖そうな麻酔だなあと思っていましたが、思ったよりライトでした。素晴らしい医療技術です…。
麻酔を打たれると、すこ〜しずつ、脚全体があったかくなってきます。これが麻酔が効いてきた合図らしいです。
麻酔が効くと脚が動かせなくなるそうですが、自分の場合は足指とか全然動かせる感じで、そこまで強烈に効いている感じはなかったです。
日帰り手術なので、歩いて帰れるように麻酔量を上手く調節してもらっていたからかもしれません。
しばらくすると「氷持ってきて」と先生が看護師さんにお願いしていました。
先生「これ冷たいですか?」
その後、私のお尻付近に何かを当てたようです。腰椎麻酔では熱い、冷たい、痛いといった感覚は失われますが、触られている感覚は残るそうです。
ヒツジ「いいえ、冷たくないですね。」
先生「では、これは?」
今度はふくらはぎ付近に冷たい何かが当たりました。
ヒツジ「ひんやりした感じがありますね。」
先生「うん、しっかり麻酔効いてますね。」
麻酔、本当に効いてるのかな…
すごい、これで麻酔効いたことになるんだ!でもいくら腰痛麻酔とはいえ、いざ手術が始まったらやっぱり痛いとかあるかもしれない。
怖い…ぶっちゃけ。
この病院では、手術時に眠くなる薬を用意してくれるそうです。
しかし、いつ申し出ればいいのか分からない。あと、怖いけどどんな感じで手術が進むか知りたい自分もいる。でも怖い!
とか考えたていたら「眠くなる薬、使います?」と確認してくれました。
ッ眠くなりたいです!怖がりなんで!
結局、恐怖に勝てるわけもなく、薬を投与していただきましたw
「深呼吸しといてくださいねー。眠くならないって考えると、余計に眠れなくなるんで。」とのこと。
麻酔が効きにくいし、自分も眠れないかもなーと思いつつ、とりあえず言われた通り深呼吸。
そして、体感10秒くらいで意外にもすぐ眠れました!
途中で覚えている限り2回くらい目が覚めましたが、痛くなかったし、うとうとしているので、恐怖感もありませんでした。
ジジ!ジュジュ!みたいな音が聞こえてきて、ああ、今尻が焼肉状態なんだなということが分かりましたが、不思議と怖くなかったですね。ただ、眠い薬がなかったらきっとめっちゃ緊張していたと思いますw
ちなみに、術中に目が覚めた時ふと思ったのです。そういえば先生、自分のお尻のこと複雑痔瘻かもって言ってたよな、と。
気になるし聞いておこう。
「先生、私やっぱり複雑痔瘻でしたか?」
ああ、そうやねえ。ただ、、今結構難しいことしてるからあんまり話しかけられるとちょっと…。
あ、やべ。
「なんかすみません」と一言だけ発し、再度スヤァと眠りについたのでした。
後から聞いた話ですが、私は手術中に3回も複雑痔瘻かどうかを先生に質問していたそうです。それは気が散りますよね。
申し訳ございませんでした。(正直記憶がないです。薬ってすごい。)
次回 いよいよ手術終了 術後の痛みは?歩いて帰れる? etc.
長くなったので、2部に分けようと思います。
次の記事では、手術後の痛みやその他あれこれについて体験談をお届けします。術後のことも恐怖の対象になっている人は多いと思いますので、ぜひ参考にしていただければと思います!
それでは、ここまで読んだいただきありがとうございました!